尊敬する人と、そうでない人。

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尊敬する人と、そうでない人。

現在、私の職場は主に二つで、どちらもアルバイトという立場。私はたぶん、新しく何かを真剣に教わりたいと思えるほどの人に出逢わない限り、もう就職というものはしないのだろうと思う。 面白いことに今の職場は、尊敬できるオーナーと尊敬できる店長のいるところと、質の悪さばかりが目立つオーナーの店の二つなのだ。ここまで正反対の人の下で働くことは、とても興味深く、時にものすごく屈辱的だが、確実に学びが多い。 どうしても、尊敬できない人のところで働くのは私にはなかなかのストレスで、それは尊敬できる人のところで先に働いてしまった結果なのだろうと思うのだけれど、まだまだ子供な自分が情けない。 そんなわけで、専らそちらの仕事は今は給料がいいから働いていることが大きい。それでも、そんな中にもやっぱりすごい人たちっているものだ。 まだまだ20代前半の、社会にも大して出ていないだろう後輩たちがなんたって頭がいい。これはもの凄く大切なことだと思うのだけれど、計算ができるとか語彙が多いとかそういった頭の良さではない。空気を読めたり機転が利くこと。気遣いができて真面目で、人間的に素直であること。これは身につけようとしても簡単に身につくものではないからこそ、尊い出逢いなのだと感じている。 年齢で人を見るのはあまり良くないと思うのだけれど、やっぱり自分よりも若い人たちがそれを当たり前にできてしまう事実には悔しさを覚えてしまう。すぐに見習おうとは思うのだけれど、やっぱり悔しい。そんな仲間がいるからこそ、今もけして慕えないと思ってしまう人のところで続けていられるのだろう。続けたいと思ってしまうのだろう。何より、皆仲が良いのは言うに及ばずなのだけれど、仕事というのは馴れ合いでやってはいけないと思っているので、仲が良いだけではきっと辞めていたんじゃないかと思う。
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