第一章 捨てられた人間

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 彼女は丁寧に使い方を説明していった。つかいかたは簡単で、ボタンを押せばすぐに通じるようになっているらしい。 「期限はとくに決まっていないわ。自分でやめたいと思えば申し出たら、それで終わらせてあげる。死ぬのに苦しみはないから安心してね。じゃあ、始めなさい」  彼女は笑顔を浮かべて語るが、その言葉で誰も身動きはしなかった。
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