4.月と太陽

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  季節は巡って、再び春。 何も変わってないようで、確実に何かが変わった。 ただソレが何なのか分かりそうで、誰も掴めない。 (一年、か。早かったな…) 日が高くなり、南向きの窓から太陽が部屋を照らし室温をあげた。 「文夜様、お手紙が届いておりますが…?」 封筒を手にし部屋に入ってきた葵が不思議そうな顔で主に告げた。 勿論手紙が来ることに対してではない。 「!? この字…夾夜か?」 手紙を受け取った文夜も軽く声をあげた。 葵が不思議そうにしていたのも無理はない。 来るはずのない手紙が来たのだから。 文夜はすぐに封を切った。  
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