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「夾夜さーーん!!」
3人がそんな芝居打った会話をしている時、ブンブンと手を振りながら3人の少年が駆けてきた。
「おっ、久しぶりだな。」
その声に夾夜は振り向き、微笑する。
「ハイ、お久しぶりです。」
「長く席を空けてしまって申し訳なかったな。」
彼等3人は生徒会メンバーの子だ。
会長席に座る夾夜は苦笑して謝罪の言葉を述べた。
「いえ、慶先輩がいてくださったので順調にはかどりました。」
「まっ、部屋の方はご想像にお任せしますが…。」
中2の少年は苦笑して言った。
彼等は夾夜と、無理やり?引っ張り込んだ慶が自ら探した優秀な人材だった。
が、慶を含めて片付けが苦手な傾向にあった。
「ハハハッ…、覚悟しとくとしよう。」
少年の言葉に夾夜はひきつった笑みで答えた。
「夾夜、生徒会も良いが部活にも顔出せよ?新入生が来るだろうし新学期そうそう部長がサボったらマズイだろ?」
そんな疲れたような顔の夾夜に遊也が口を開いた。
夾夜・慶・遊也の3人は弓道部に所属いている。
「………。」
夾夜は何も言わず腕を組んだ。
「…慶、可能か?」
「それは夾夜次第だな。」
二人は溜息をついた。
「分かった。」
夾夜は遊也の言葉を思い出し再び溜息をつくと、間をとってから頭を押さえてそう言った。
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