「返事は『YES』か『はい』で」

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「美味かったな、お好み焼き」 「うん。でも吉田先生が作ってくれた方がもっと美味しかったかも」 会社を出て、私の希望によりお好み焼きを食べに行った。 今日は翔真の誕生日ということで私の奢りだったんだけど……。 いつもよりも食べる量が少なかったような気がする。 私の奢りだから遠慮してたのかな? 「翔真、お腹は満たされた?遠慮して加減したんじゃないの?」 「そんなことないけど」 「そうかな。いつもはもっと食べるじゃない…。それに……」 私たちがいま居る場所は、私が住んでいるマンションの隣の公園。ベンチに並んで座り、まったりとコーヒーとカフェオレを飲みながら歓談中。 「それに…なんだ?」 私が言おうか言うまいか迷って途切れさせた言葉の先を促された。 「何て言えばいいのかな。いつもよりも口数が少なかったような気がしたんだけど。もしかして具合でも悪いとか、なにか心配なことでもあるんじゃ……」
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