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「俺がまひろに堕ちたのは運命みたいなものだったと思ってる。きっと俺が自ら望んで堕ちたんだ。それをハッキリと自覚したのがこの場所だった。だから……」
急に立ちあがった翔真にビックリしたけど、私はベンチに腰かけたまま動けなかった。
急に胸がザワザワしてくる。
え、まさかまさか、これって、もしかして……。
「蘭まひろさん」
「はっはい!!」
突然緊張が全身を駆け巡った。
ドキドキドキドキドキ……動悸が激しい。
私の前にひざまずき、左手の指先をキュッと握る翔真が真っ直ぐに私を見つめながら言った。
「私と、結婚してください」
う………………嘘ぉ。
だってだってこんな、こんなことって………。
「プ、プロポーズは、してくれないのかと思ってた……。このままなんとなく時が流れて行って、そのうち結婚するんだろうなって、思ってた」
「オイちょっと待て。俺がそんないい加減な男だとでも思ってたのか?心外だな」
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