第1章 悪夢

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美奈子は連雀寺傍の隠れ家を訪れた。 耀達が祥子との間に子どもを儲けた今、 この家はもう必要あるまい。努めて物を 置かないようにしていたが、それでも いつの間にか結構な量になってしまった。 美奈子はそれらすべてを運び出して解約する つもりだった。しかし、ここで耀達と 過ごした時間を思い返すと身体は重く、 なかなか作業が進まないまま夜になって しまった。 仕方がないので細かいものだけ箱詰め しようと段ボール箱を組み立てたとき、
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