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流石にイルカのみんなは泳ぎが上手い、感心しながらショーに見入っている自分がいる。
観覧席から見る詩乃ちゃんは、いつもの数十倍頼もしく見える。
いっしょに泳いだりする時は、可愛いな、あっ胸があたった、足の裏つんつん、って感じでいつもデレデレしながらショーをこなしていたんだけど。
「彼女は指揮官タイプだ」
思わず声にでた、とたんに打ち消した彼女は優しさの余り時折、挙動不審でパニックになるタイプだと思いだしたのだ。残念だ。
いつの間にか眠ってしまっていた。日頃の疲れがたまっていたのだろう。夢の中でイルカスーツを着てショーをしている風景をみた。
「あのー、お客さん大丈夫ですか?」
詩乃ちゃんが目の前にいる!?
「キューキューキュー」
思わずイルカの声で話してしまった。
あわてて、言葉を付け足す。
「あわわ、すみません…イルカが好きでイルカと話している夢をみてました。」
「ふふふ、お客さんとははじめてあったのに、とても気が合いそうです。」
詩乃ちゃんが笑みがこぼれる。オレもつられて笑顔になる。
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