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振り返り、その少年達の顔を見ると、若い神父は、深いため息をつく。
「ジャック……エド……」
「神父様!」
「神父様!」
ジャックとエドは、ほぼ同時に、声を上げた。
「また、あなた達はケンカをしているのですか?」
「だって、ジャック兄ちゃんが、僕のおもちゃ取ったんだもん!」
「取ってないだろ?貸してくれって言ってんだよ!」
「ヤダよ!壊すに決まってるもん!」
「勝手に決めんなよ!ただ貸すのが嫌なだけだろ!」
エドが涙目になりながら、兄ジャックの手につかまれたおもちゃの兵隊を取り戻そうとしている。
神父は、柔らかい苦笑を浮かべながら、二人の幼い兄弟を見守っていた。
「お前ばっかり、おもちゃ買ってもらって、ずるいんだよ!」
エドが伸ばす両手を振り払いながら、ジャックが叫ぶ。
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