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水を打ったように、静かになった幼い兄弟を交互に見つめながら、神父はこう言った。
「いなくなればいいだなんて、そんな言葉は決して口にしてはいけない。一時の憎しみや、怒りに任せて、そんな事を言ってはなりません」
ゆっくりと噛み締めるように諭す神父。
「エド。貴方は本当に、ジャックがいなくなっても構わないと思いますか?」
「……」
「もう二度と会えなくなっても構わないと。心から、そう思いますか?」
「……」
神父の問い掛けに、エドは口をつぐんだままだった。
神父は、考えるように少しだけ口を閉ざした後、ゆっくりと話し始めた。
「貴方達に聞かせたいお話があります。少し難しいかもしれませんが……。賢い貴方達なら、きっと何かを感じるでしょう」
神父はそう言うと、沈黙する幼い兄弟に、静かに語り始めた。
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