第三章

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「由依埜、お願いがあるの」 さくやさん(百代だが)がどこか懇願するようにいう。 その声の響きは秋に咲くマリーゴールドのように鮮やかで強い。 「この事件から……、特に秋継くんから手を引いてほしいの」 「ええっ。何で?あたし、ちっともわからないわ」 「お願い。わたし達の為を思うならわたし達に関わらないで。これ以上は、そっとしておいて!」 由依埜は息を呑んだ。 さくやさんを包んでいたオーラがどんどん薄まっていくのだ! 「いかないで。モモちゃん!いかないで!」 するとさくやさんの姿をした百代が「ごめんね……」と囁いた。 3章完.
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