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「冥界の王さまを務める父が抽選会でハワイ六日間の旅を当てて旅に出たんです。それで祖母のウメがしばらく王さま業を引き受けることになったのでこれまたわたしがを引き受けることになって」
さくやさんはどこまでもおっとりと笑う。
キャロラインが立ち上がって腰に手を当てて言った。
「どうですか!?わかりましたか。みなさん!さくやさまは王侯貴族なんですよっ。 あなた方と気軽に交流できる方ではないんですよっ」
「冥界ってどんなところ?あなた死者に会えるの!?」
由依埜が身を乗り出した。
「お願い……!モモちゃんに会わせて……!」
第一章(完)
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