1.青空と"さよなら"と

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「……あの家にいられないみたいで……今日もどこかに出かけてるみたいです……」 俺にしてみれば、今までの生活と変わりはない。苦笑いしながら、クッキーをつまんだ。 おじさんとおばさんは、そんな俺を気の毒そうに見つめてる。そんな顔をさせてしまうことに、俺の方が少しばかり申し訳ない気持ちになる。 「要」 自分の部屋から出てきた柊翔が、チョイチョイと手招きをする。 「はい」 おじさんたちに、"ご馳走様でした"と言って、柊翔のそばに行く。柊翔は俺の腕をとると、自分の部屋に引っ張り込んだ。 「な、なんですかっ!?」 ドアを閉めたと同時に、驚いて声をあげた俺のことをギュッと抱きしめた。 「し、柊翔?」 「……」 「どうかしましたか?」 「……お前、我慢してないか?」 柊翔の口から出た言葉が、ジワリと俺の身体に浸みこんでくる。
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