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「……はぁ」
大きくため息をつきながら、柊翔の肩に頭をのせる。
「……我慢……してますかね」
「……してるだろ」
俺の頭を軽くポンポンと叩く。
「俺の前では、無理すんなよ」
肯定のつもりで、コクリと頭を動かす。
「……柊翔の匂い……」
「ん?いい匂い?」
「……うん」
柊翔のことを抱きしめかえす。
「俺……要の家から学校通おうか?」
「な、何言ってるんですかっ!?」
思わず、顔をあげて柊翔の顔を見つめた。
「だって、親父さん、平日だってほとんどいないんだろ?」
「そ、そうだけど。今までと変わらないし……」
「おばさんが、戻ってくると思って家にいるのと、親父さんと二人だけ、と思っているのとでは、全然違うだろ。それに、あんまり、帰ってこないんだろ?親父さん」
柊翔の親父さんや、おばさんには言ってないのに、柊翔が知ってることに、驚いた。
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