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「要・・・」
背中から優しく抱きしめてくれる柊翔。
その温かさに、素直に包まれていたくなる。
「あっ」
そんな幸せな空気に忘れそうになるけど。
「プレゼント、用意したんです。」
柊翔の腕から逃れて、バックの中をあさりだす。
「俺に?」
「当たり前じゃないですか。」
だって、そのためにバイトもしてたんだし。
・・・セクハラされても、がんばったんだし。
「あ、あった。」
学校の帰りに、駅ビルに入ってるアクセサリーの店で見つけたんだ。
シルバーにターコイズの石のついたバングル。
黒いビロードの袋に入ったそれを、受け取ってくれた柊翔の顔が、すごく嬉しそうに微笑んでくれるから、俺だって、嬉しくなる。
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