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柊翔の匂いとも少し違う・・・?
「つけてみなよ。」
少しだけ指につけて、俺の首筋をなぞる。
それだけで、身体が跳ねるように反応してしまう。
「香水は、段々と匂いを変えていくんだって・・・それに・・・人によっても変わるんだって・・・要は・・・どんな匂いになるんだろう」
首筋に鼻をよせながら、しゃべらないでほしい。
それだけで、感じてしまいそうになる。
「・・・同じ香水だけど・・・これは、要の匂いだね・・・」
柊翔の声が、俺の身体を震わせる。
首筋から、頬、瞼に口づけを降らせて、最後に・・・唇を優しくついばんでくる。
それだけで、俺は体に力が入らなくなる。
「し、柊翔、家は・・・?」
それでも、なんとか言葉にしたけれど
「今日は帰らないよ・・・」
そのまま、俺たちは匂いの中に溺れていった。
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