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大晦日は、鴻上のおじさんと、おばさんが"うちに来なさい!"と、無理やりに連れていかれ、とても楽しい年越しを過ごさせてもらった。
おじさんからは、親父からのお年玉を渡されそうになったけど、そんなものを受け取る気にはなれなくて、返してもらうように頼んでしまった。
「もらえるもんは、もっらとけばいいのに。」
おばさんは、俺同様に親父のことを許せずに、怒りの表情を隠さない。
「・・・すみません・・・でも、触れたくもないんです。ただでさえ、一人で生活できてないことを考えると・・・これ以上は・・・嫌なんです。」
早く、一人で生活できるようになりたい。
あんな奴に、頼らないようになりたい。
そればかりが、頭に浮かぶ。
「そんなに嫌なら、うちの子になっちゃえばいいのに。」
さらっとおばさんは言うけど。
そんな簡単じゃないんです。
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