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「柊翔……」
力のない声で、俺の名前を呼ぶ。俺はただ、頷くだけで、廊下に出されていた椅子を持って、要の隣に座った。要が、俺のシャツの裾を掴む。
「おじさんは?」
「……連絡つかない」
「は?」
「ここ2、3日、家に帰ってこないんだ……何も言ってないけど、出張なのかと思って……一応、メールも電話もしたけど、返事来ない……」
そう言って、涙をポロポロと流してる。
「ちょっと、待ってろよ」
要の肩に手をやると、俺は自分のスマホを取り出して、通話可能なところを探した。
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