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そんな歪な出会いから、半年が経過した。
まだ関係は続いている。
今夜もまた、悠馬に抱かれて果ててしまった。
身体に上手く力が入らない。けど、せっかく悠馬が来てくれたのだもの。
「夕食、直ぐに作るから、一緒に―…」
食べよう。
と、スーパーの袋を持って立ち上がりキッチンへ行こうとした。
けれども、
「俺はいいよ。食べてきたから」
そう言葉を返されてしまった。
「そっか……」
誰かと食べてきたのかな、なんて考えると気持ちが沈む。
〝あなたが来てくれるなら”って、さっきも言ったのに。
悠馬が食べてくれないのなら、作る気もなくなる。
私自身も別に今、食べなくてもいいやって思ってしまう。
「もう……帰るの……?」
「ううん。まだ少し、居てもいい?」
「勿論……じゃあ、飲み物を用意するね」
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