第4話 狙われた彼女

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 ※  マジッすか! マジでマジでマジでマジッすか!?  俺は今、人生で最大で最高級に輝いていた。  ワクワクが止まらない。  心臓がドキドキしてくる。  めちゃくちゃ手が震えて、汗がドバッと吹き出てくる。  俺は迷惑ながらも店内で叫ばせてもらった。  襲ってもいいんですか! 本気で襲ってめちゃくちゃにしちゃってもいいんですか!  俺は自分でもどうしようもないくらいに興奮していた。 「いいわよ、ズッキーニ。私もう待てない。本気でいいから早く私の傍に来て」 『本気でやるな。店が壊れる』 「早くして!」  うん、分かった!  俺は店の奥から駆け出すと、真っ直ぐに彼女の元へと向かった。  店主が彼女に言う。 「本当にそれでよろしいのですね?」 「えぇ。私、もう迷わないって決めたの。それに、彼がこんなに喜んでくれるなんて思わなかったから、私、すごく幸せよ」 「……。56ベルです」 「支払いはクレカ一括払いでお願いします」 「かしこまりました」
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