第4話 狙われた彼女

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 ※ 「うわぁ~素敵。このお馬さんの車が、私たちをどこかへと運んでくれるのね」 『無視しろ』  了解。 『馬車は?』  買った。いつでも行ける。 『よし、じゃぁそのまま彼女と一緒に西の門に向かえ。下調べ済みだ』  さすがおっちゃん。 『急げ。封鎖されたら終わりだ』  うん、分かった。  俺は彼女の手を引いて、急いで馬車の御者台へと乗り込む。  彼女が不安そうに小首を傾げてくる。 「これからどこへ行くの?」  ……。  俺は微笑する。  彼女を不安にさせないように。  今から俺と一緒に楽しいデート。恋人なら当然だろ?  彼女に安堵の笑みが浮かぶ。 「そうね。そうしましょ♪」  ……。  良かった。  安堵するとともに俺は真顔になり、手綱を手にとる。  おっちゃんが頭の中で言ってくる。 『やり方は分かるか?』  たぶん。映画の見様見真似。いちかバチか。   『それでいい。健闘を祈る』  
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