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気持ちがどん底まで下がっている真奈美は、毎日のように姿や輝きを変える月にまで、被害妄想に駆られた八つ当たりを吐き捨て、鞄の中からスマホを取り出した。
寂しさと怖さ。
その二つを同時に紛らわせるために、友達に電話をかけようと画面をタップした。
青白い光が放たれると同時に、浮かび上がる数字。
時刻は二十一時をとっくに回っていた。
「こんな時間まで、エッチしまくっていたっていうのに。センパイってば鬼畜すぎっ! 普通、途中まで送っていくついでに飯でも食っていくかとか言うでしょ!」
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