Πの肆

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 多種多様なパイの実に溢れ、まばゆいばかりの美しき丸みが揺れ動くビーチ。  まだまだ事件は起こる気がする。  ここに来たのも何かの縁。  自然体が織り成す極上の円を守るために、僕は立ち上がる。  オッパイ星人の名にかけて。  この浜の美乳人(びにゅうと)は僕が守る!  湧き上がる闘志と、責任感から、妙に気合いが入った。 「腹が減っては戦は出来ぬ。まずは腹ごしらえだ」  そう言って、冷めきったチーズバーガーにかぶりついた。  しょっぱさが増したジャンクな味をコーラで流し込んでいると、自分の後ろの席に誰かが着席したのを雰囲気で感じとった。
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