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――ぐにょり
なんとも言えない感触を足の裏に感じ、俺はカモシカのような脚を一旦停止させた。
「どわあぁ!!
どこの糞犬の仕業だよ! 糞ぐれえちゃんと捨てやがれってんだよ!」
思わず汚い言葉で罵倒した。
だってよ、自慢のブルーのナイキが糞まみれだぜ! 糞!
「ファッキンシッッ!!!」
怒りのあまり、欧米化しちまったくらいだ。
そんな俺を嘲笑うかのように肩を震わせ駆け抜けるランナー。そして糞犬どもの飼い主達。
これ見よがしに、糞の入ったビニール袋とスコップを持ち直す。
(ふん、『うちの坊やじゃ無いですよ』とでも言う気か)
別に犯人探しをするつもりはない。
俺をそんな小者だと思うなよ!
そして今週から、コースを変えたというわけだ。
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