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「よかった…藤田さん、太田さんが…」
アタシは言いながら、部屋から逃げ出そうとする。
しかし、それを藤田の大柄なカラダが阻んだ。
「ちょっと、藤田さん、なにするの?」
アタシは慌てて、叫ぶ。
「なにするっと、このまま、お嬢ちゃんを外に出すわけにもいかないからね…」
「ちょっと、それ、どういうこと?」
アタシはびっくりする。
「社長派の血判状を持ってる、お嬢ちゃんを、このまま、外に出すわけにはいか
ないってこと…」
と、藤田が断言。
な、なんだ、どういうことだ???
血判状を持ってる人間を探しにアタシがこの研修に参加したんじゃないのか?
この研修は敵方の血判状を奪うために、開かれたんじゃないのか?
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