-逆転また逆転-

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「どういうことだ、お嬢ちゃん」 藤田が凄む。 「こういうことさ…」 アタシはジリジリと太田さんを羽交い絞めにしたまま、部屋を移動する。 そして、スプリンクラーの真下に来た時点で、ポケットからライターを取り出し て、火を点けた。 「お嬢ちゃん、一体なにを…」 藤田が慌てる。 アタシはライターに火を点けたまま、ジッとする。 少しすると、スプリンクラーの音が鳴り、防災のシャワーが振ってきた。 リリリリリリリリリン…と、 あたりは非常警報の騒音一色。 アタシはずぶ濡れになりながら、叫ぶ。 「形成逆転だ…ザマーミロ!!」   アタシは大声で勝ち誇った。
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