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「まだしらを切るか!商務大臣子息、ボッタ・クラーレ!」
「はいな。あんたはんはビーチ嬢のご実家の商い先に手ぇ回して取引を妨害してましたなぁ」
「ビーチ嬢の実家なんて知りませんよ!」
怒りで真っ赤になりながら抗弁する令嬢。しかし断罪はまだ続く。
「本当に往生際が悪い。外務大臣子息、ヤミニ・ホムル!」
「ははぁっ、貴女は重大な取引先である隣国、エブリ国へ密輸を持ちかけていたな?証拠書類は押収したぞ!」
得意そうに書類を掲げるヤミニ・ホムル。
「密輸なんて知りません!いい加減にしてください!」
令嬢はとうとう泣き出してしまった。しかし、断罪者達はそれで許すつもりは毛頭ない。
「泣けば許されるとでも思ったか?取り押さえろ!」
ノウ・キーンに押さえられ、床に叩きつけられた令嬢は声が出なかった。
「ユリ様ぁ、いい気味ねぇ。王太子妃はぁ、私がなってあげるからねぇ」
勝ち誇り笑う女の頬にキスする王太子。
「無様だな。何か言い残す事はあるか?」
王太子の軽蔑しきった視線を真っ向から見返す令嬢。
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