episode193 花村教授と秘密の講義①

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「あなたが言う?」 周りに目をやれば 鏡張りの密室。 「素晴らしかったんだ。だから思わず彼にキスを――」 頬の緩んだ王子様は 僕の襟元を引き寄せると 意地悪く唇すれすれで囁いた。 「こんな風に?」 「まさか。ほんの子供のキスさ。君には――」 僕を求めて 高潮するミルク色の肌。 「僕には何?僕には――どうする気?」 鏡越し 目を合わせたまま 耳たぶを甘噛みしてやれば 「君にはもっと大胆に――本能のまましたくなる」 王子様は甘いマスクの下に 野獣の顔をのぞかせる。 「でも……」 しかし それも束の間。
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