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すぐに
生まれたままの姿で鏡に映り込む。
「ねえ、今は?今は野蛮な方のあなた?それとも純粋な方?」
大胆な振る舞いとは裏腹。
鏡の中の僕は
幾分恥ずかしそうに視線を泳がせ脚を組んだ。
「まさか、このまま出て行けなんて言わないでしょうね?」
「何だいそれ?」
九条さんは肩をすくめて
笑うけど――。
「何でもない」
完全なトラウマ。
「いいから早く抱いて」
深い息をつくと。
「言われなくても」
「ンッ……!」
九条さんは崇めるように真下から
剥きだしの僕の足を抱え上げた。
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