episode193 花村教授と秘密の講義①

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「声を抑えちゃダメ」 「あ……」 「聞きたいんだ」 九条さんは完全に悦に入った表情で。 僕の両手を後ろ手に取ると。 「いや――永遠に聞いていたいぐらい」 「ウゥッン……九条さんっ……!」 一層激しく僕を突き上げる。 「もっと啼いて――もっと啼けよ」 「アアッ……もう……!」 純度の高い欲望。 ある時結晶化される。 「和樹……君を嫌いな人なんかいないさ……」 「九条さんっ……!」 紙一重なんだと僕は思う。 「でもダメ。僕の物だ。君は僕の物――」 こんな風に――。 「逝くっ……クよ……九条さぁんっ……!」 突破口を見つけた気がした。 見てろよ、先生。 明日は僕の勝ちだ――。
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