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「そのままでいいからおきき。ワシは他のシティの闇払いや治療に行くことがあるんじゃが。『ダビデ』に行った時だ、ワシはあれは前触れだったのだろうとおもうとる。オニキスは『ダビデ』をしっておると思うが。」
ウムとオニキスがうなずく。
「ここのとこあの銀色の建物が増えていった。そして邪悪な炎がもちこまれたのじゃ。」
頭を窪みに預けていたオニキスが顔をあげる。
「『ダビデ』は『マホロボ』からはだいぶ離れているシティだ、影響がでるとは思えんが。」
長い髪から雫がたれる、銀色の右目戦いの刺青が入った赤い左目。
いつみても美しい顔だ。
「ワシもなぜそうなったのかはわからんが、炎が持ち込まれてから『マホロボ』に少しずつ『ダビデ』が近づきはじめたんじゃ。ワシはここのとこマシェ様のお手伝いで闇の旅にでていたんでな、闇が来てから異変にきづいたんじゃ。しみるけどがまんしな。」
ピースは薬草を肩の傷におしつけられ顔をしかめる。
「『ダビデ』急に崩壊しながら速度をあげはじめた。先ほど盛大にぶつかったようじゃ。おそらく異変に気づいて大魔術師も動きはじめておるじゃろう。」
オニキスが顎に手をあて考えこむ。
外の気を読取っているのだろう。
「さっあんたは先にでな。オニキスのかすり傷はだいじょうぶじゃがあんたの傷はしっかり保護しなきゃいかん。」
目をつぶっているオニキスをおいて湯気がたつ空間をピースはでた。
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