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【うちなる戦い】
闇が訪れ光が喰われる時がくると、女達は『レッドマウンテン』と『ガイヤの丘』をつなぐ巨大な洞窟にこもる。
とくに赤子を身ごもるものはペガサスの毛皮で作られたタペストリーがかかる部屋で厳重にすごす。
サナとナズナは出産をひかえた乙女が闇の餌食にならないように見張るのが役目で出産があるとみんなと少し離れた『ガイヤの丘』の出口に近い所で過ごす。
「ねえサナ、私さいきんへんな夢をみるの。」
いつものように隅で紐を紡いでいたナズナがいう。
「もしかしてどこかのシティにいる夢?」
「シティかはわからないけど、緑は豊かでね、石作りの建物があるの。そこが急に地が揺れて崩れるの、夢をみはじめてから昨日まででシティみたいな円い地がくずれていってもう真ん中しか残っていないのよ。もうこわくって。いけないまたはじめなきゃ。」
紡ぎは気の紡ぎ、産む女性の髪と術師で産婆を勤めるクコの髪で紡いだ糸と男の子なら夫の髪、赤馬の毛、それもまた紡ぎ、それらを組んで行く。
無事に産まれてくるように、将来、強い戦士になるように。
編み役とともにいる女剣士はいざというときに闇と命を立ちきるのと最後の切り離しがやくめだ。
闇が動く強く、お産が早く終わればいいが、今回は強いきがする。
サナでもうずがわかる。
ふとあたりが暗くなった。
剣をぬいたサナは見えないなにかを立ちきる、ピースは見える敵と戦っているだろう。
最後に大きくきりこんだとき光の玉が2つ舞った。
双子?
「命の源、今外にでたり、新たな生命目覚めたり。」
色鮮やかな青と赤の紐が舞いサナは黒い穴からそれをたちきった。
良かった無事に産まれた。
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