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サナはいつもの見晴らしのいい岩にかけあがった。
なにか巨大な塊がぶつかりそうだと言うクコの話をきいてナズナを振り切りここまできた。
おかしい、闇の者がいない空はまだ暗いのに……。
遠く、戦士達の激戦区でも皆、たちどまっているようだ。
なにが起きているのだろう。
大地の底の振動がここでもわかる、突然、戦士たちがひきあげはじめるのと同時にゴーと言う音がして岩が降ってきた。
サナはあわてて岩の下の空洞にかけこんだ。
きれい。
落ちてきた石をひろいあげると紫、ピンク、白とキラキラ光っていた。
みんなだいじょうぶかしら?
この空洞は上に群生すモジャと言う何本もの木がまとまって生える植物の根がさがっている。
そこから水が落ちてくる別にいやなものではない。
上のモジャがつぶれたのか独特なツーンとした匂いが広がる。
胸の石をかかげてあてる、モジャの木は王のすまう星、『アポネス』では赤ん坊の清めの儀式で使われ、邪悪なものから守るそしつがあるという。
みんな安全な所に逃げれていますように……眠気をさそう濃い匂いにサナは崩れるように眠ってしまった。
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