曖昧に、心地よく。

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まぁ、そんな悩みはこの薄い胸の中にしまっておいてですね……いややっぱ言うほど薄くない胸にしまっておいてですね。 「私達ってさ、普通じゃないじゃん?」 「……」 「……」 「じゃん?」 「……うん、そうだね寂しいボッチ女子どもだよね」 「……」 「……」 「……寂しいボッチ女子どもだよね」 「……いや、まぁ……うん、それはおいといてね」 "ども"ってあなたね、普通のコだったら会話打ち切っててもおかしくないよコレ。 でも続けるのが私達なのです。 「もう入学してから一ヶ月過ぎたのにさ、部活に入らないしバイトもしないしさ?」 「……」 「……」 「……うん、それで?」 「いや、普通じゃないのかなーってさ」 「……まぁ、そうだね」 でも、そんな感じでも入学して一ヶ月、相変わらずボッチな私達だけども、 思い描いていた高校生活とは違っても、学校に行くのが嫌になったりはしないし、 普通じゃなくてもいいかな? なんてな風にも思わなくもなかったりする、 これはこれで良いのかも、ってね。
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