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夏…甲子園球場で決勝が行われていた。
スコアボードには
000000001 1 3 0
00000000 0 0 1
と刻まれている。
裏の高校は、すでに二死。だがヒット性の当たりをファインプレーによってアウトに捕られていた。
ピッチャーは連戦連投で体力は限界に来ていた。
「ハァハァ。」
『後…一つ‼』
甲子園に優勝する。そして自分がこの大舞台で完全試合を達成する為に、後一つアウトにするだけなのだ。
打者は9番。下位だが体力に余裕が無いピッチャーにとっては、誰だろうと変わりは無かった。
「ばっちこーい‼」
「打たせろ打たせろ‼」
頼もしいバックからの応援に思わず笑みがこぼれた。
打者がバッターボックスに入る。
『みんなが守ってくれる…一人じゃない‼』
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