7、戸惑イ

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7、戸惑イ

「椎原先生」 今日もまた長い学校での一日をおえた時、岬先生から声をかけられた。 「どうですか?体調の方は」 「えっと、大丈夫……です」 「でも、朝からずっと元気ないですよね。椎原先生、何時も大人しい感じですけど今日はまた違った感じで元気がないというか」 「……」 岬先生の言う通り。 何時もよりも更に萎れてる。 その原因は自分でもちゃんとわかってる。 結局、朝目覚めても新着メールはなくて、職員の靴箱で確認した時もないままだから寂しい。 「昨日の夜からずっとそんな調子なんですか?」 「いえ、その―…すみません、岬先生。昨日は途中で帰ってしまって……」 「それは朝も謝ってもらったじゃないですか」 「でも、職員室でだったので、ちゃんと言えてなくて―…」 「ふふ、そうですね。ああいう場所ではプライベートなことって色々と喋れないですもんね」
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