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真弥side
太陽は沈み、乾燥した冷たい風が時おり強く吹く。
そんな中、私は、暖かなベッドの上で、鳴いている。
「ん、....っ、....」
高揚する肌。
背中を伝う汗。
私はいつもただただ、その肩を抱いていて...
薄い壁からは隣の客の甲高い声が聞こえてくる。
ピンクのベッドにピンクのカーテン。
照明までピンク。
落ち着けるわけがない。
帰りたい。
帰れない。
私はただ、この場にいるこの男の肩に抱きついて、口から出てしまいそうなこの声を押さえて、殺して...
それだけで、あの人を生きさせられるのなら、それでいい。
「んんっ、...」
夜はまだまだ、明けない。
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