204人が本棚に入れています
本棚に追加
/801ページ
「(午後)11時か……」
枕元の懐中時計で時刻を確認されると、
先ほどまでのなさりようで
乱れた着物をそのままに、
同じ布団の中を這うようにして
再び私を組みしいてくる。
「もう一回くらい遊べるな」
え、何ですか遊ばれてたんですか私。
ちょっと待ってください、
こっちは朝四時起きでお洗濯なんですのよ。
困るのですがこういうのって断りずらい……。
もたもた返事を遅くしていると、
伸ばされた指がもう肌に触れてくる。
そうして敏感な部分ばかり
優しく攻め立ててくるので、
誘いに戸惑っていたのが嘘のように
先に懇願した目を向けてしまうのは
いつも私のほう……。
最初のコメントを投稿しよう!