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「お前がなくしたのは、金の池田か銀の池田か?それとも親友の池田か?」
「…は?…えっと…」
俺は今、戸惑っている。
「…あのぉ…」
「もう一度聞こう。」
「や、…え?」
「お前がなくしたのは、金の池田か銀の池田か?それとも親友の池田か?」
「いや、金の池田…とかじゃないっすけど…」
残業を終えて深夜、帰宅途中。
深夜バスを降り、いつもは通らない自宅近くの公園を歩いていた。たまたまだ、こっちの方が近いからだ。
するとその公園の中央にある小さな噴水から突然水しぶきが上がり、目の前におっさんが現れたのだ。
足元は暗くてよく見えないが、恐らく水面に立っている。と言うか若干浮いている。
小柄な体は白い布のような服(ギリシャ神話みたいなイメージの)に覆われており、白髪混じりの髪と伸ばした髭はクルクルのボサボサで、水の中から出てきた割に全く濡れていない。実に怪しい。
俺は今、その怪しいおっさんに戸惑っている。そして質問されている。
これはあれだろうか…ドッキリ的な?もしくは新手の詐欺的な?
いずれにしても斬新だ。
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