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 規則正しい揺れと音を出しながら直方体に作られた鉄の塊たちは列を成し、  その内部を夕日に染めて走り続けている。  左右に等間隔に存在する四角い境界面からは認識がずれた世界を映し、  空間を斜めに切り裂いていく。  その塊の一つに、僕と彼女がいた。
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