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僕は会社に復帰したが、会社の上司と同僚に状況を説明して理解してもらい、会議はできるだけ筆談、仕事の指示や依頼はメールしてもらうように配慮してもらった。
当然、仕事の効率は悪くなったが、僕は仕事の遅れをカバーしようと毎日残業して頑張った。
また、会社の上司や同僚も僕をサポートしてくれた。
僕は、良い上司、良い同僚に恵まれたことを感謝した。
その反面、僕は別の会話の手段として、手話を学び始めた。
手話は世界共通で、日本人同士だけでなく、外国の友人とも会話ができることを知った。
耳が聞こえなくなったことで、別の世界、別の友人ができたことを、僕は前向きに考えることにした。
千尋も一緒に手話を勉強してくれて、僕との会話が楽にできるようになってきた。
でも、やはり耳が聞こえないと不便だし、時には危険な場面に遭遇することもあった。
千尋は、僕のことを心から心配してくれて、僕をあらゆる面でサポートしてくれるため、僕にとっては、なくてはならない大切な存在になっていた。
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