エピソード2

1/2
前へ
/14ページ
次へ

エピソード2

深山博人の職業は、殺し屋だ。 厳密には違うが、主に行っている業務内容はソレ。 普段は時間の自由も効き、収入も安定しているが、いざ呼び出されるとなると場所も時間も選ばない職業。 最初は、身体の弱い妹の側に出来るだけいてやりたくて、この仕事を選んだ。 両親を亡くした博人にとって、妹のかえでは、この世に残されたたったひとつの大切な家族。 絶対に守ってやらなくてはならない存在。 もしも身体の弱いかえでの身に何かあれば、博人だって生きてはいられないだろう。 しかしいざ仕事となると、どんな場面でも無遠慮に雇い主から電話がかかってくる。 こんな風にかえでが寝込んでしまった日でもお構いなしだ。 今日は雨本親子がいてくれて、本当に助かったが……。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加