空飛ぶ電車

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「グループ7のみなさーん!集まってくださーい!」  ピンク色の旗をもったお姉さんが、僕の持っているカードの番号を呼んだ。  お姉さんの方へ歩み寄ると、一人だけぽつんと綺麗な栗色の髪をした女の子が端の方に立っている。  妙に気になって、彼女を凝視していると、彼女もそんな僕の目線に気づいたのか、こちらをちらりと向いた。  そして、何を思ったのか、僕に近づいてくる。 「あなたも、一人で来たんですか?」 「あっ、ハイ……そうです」  綺麗な声、きれいな言葉づかいで、僕に話しかける彼女。その首元には……僕のネクタイピンとよく似たデザインの、輝く星のネックレスがつけられている。 「えっ!?」  思わず自分のネクタイをスーツのジャケットから引っ張りだして、ネクタイピンとそのネックレスを見比べると、瓜二つ。 「えっ!?」  彼女も、同様に大きなつぶらな瞳をまあるくして驚いている。 「もしかして……あなたも、空飛ぶ電車に?」 「えっ!?君も乗ったの?もしかして、そのネックレスは青い瞳の少年から?」 「そうです!」  なんて、偶然なんだ。そう思いながら、二人でなんだかおかしくなって声をあげて笑った。  空飛ぶ電車がくれた、不思議な縁。この縁が、一生のものだということを、このとき僕はまだ、知らなかった。 空飛ぶ電車*完
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