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全教科学年1位?!
すごい……、あんなに寝てるのに。
でも先生のあの諦め顏には納得いったかも。
私は佐川君には失礼だけど、かなり驚いた。
ふと江梨花の方を見ると、江梨花は少し、不機嫌な顔をしていた。
どうしたんだろう?
その気持ちが顔に出ていたのか、
胡桃が答えてくれる。
「江梨花が何で急に不機嫌になったのか、気になる?
わかりやすいねーー。花恋は。
江梨花はね、この前の中間試験全教科2位だったんだよ!
佐川君に負けて。だから悔しいんだよね?」
胡桃ちゃんがそう言うと、
江梨花は更に不機嫌そうな顔をして、言い返す。
「赤点をスレスレで回避した奴に言われたくないな。」
「ううっ。それ言わないでよ!」
そんなやり取りを笑いながら見ていた莉奈ちゃんが
私にいきなり思い掛け無いことを言う。
「花恋ちゃんってさ、
佐川君の事、好きなの?」
え?
私は思わず口をポカンと開けた。
今日1日に何度驚いてるんだろ?
と思うも、それを頭の隅に追いやり、
慌てて莉奈ちゃんの言葉を否定すべく、
首を横に振った。
「え?花恋、佐川君好きなの?」
胡桃ちゃんは私が首を横に振っているのに気付ず、
食いついてきた。
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