サクラソウ

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私はよろしくねと言う意味を込めて、 微笑んだ。 「花恋ちゃんって、可愛い名前だよね」 莉奈ちゃんは私の名前を褒めてくれた。 私は筆談用のノートを取り出し、 こう書き込んだ。 『おばあちゃんが、花のような恋をしますように。 って思いを込めてつけてくれたの』 「えぇーー。おばあちゃんが名前をーー? でも花のような恋っていいなぁ」 「胡桃には無理ね」 「何それ。江梨花、そんな事言わないでよーー」 「私は花恋ちゃんから、花恋ちゃんパワーをもらうかな。そしたら私も花のような恋出来そう」 「ちょっと、莉奈だけ、ずるいよ。 私ももらう」 「じゃあ私ももらおうかな」 「江梨花はいるじゃんか、彼氏」 「確かに、江梨花ちゃんは彼氏いるもんね。 そういえば、花恋ちゃんは彼氏とかいるの?」 そう聞かれ、私はフフと笑いながら、 首を振る。 「そうなんだ。出来るといいね。 花のような恋」
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