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何度しても、全然上手にならない俺の体を、響紀は懲りずにまた仕込む。殺し屋の技も、技術も、ここでは何の役にも立たない。
俺は、尻を、揉まれても、感じて喘ぐという真似もできないほど、不器用でもあった。
「全然、上達しなくて、ごめんな……」
響紀は、満足?したのか、尻をやめ、全身を丁寧に洗ってくれた。
「いいえ、シェリエは常に処女。その伝説を別の意味で実感しています」
もしかして、シェリエはこういう面では鈍いのか。
響紀とキスすると、目を閉じる。響紀の腕の中、ここは、すごく安らぐ、まるで、羊水の中のようであった。安心して、眠れるような場所。
「だから、何度も言いますが、この前は風呂で眠って沈みましたよね。今度はシャワーで眠りますか」
慌てて、響紀が俺を抱えた。
「全く、眠っていても、容赦できませんよ。それに、浮気のお仕置きです」
今度は、背中越しに響紀がいる。俺は、手で持ち上げられ、そっと降ろされた。
「うわ、ムリ、ムリ……」
慣らされずに広げられて、体が悲鳴をあげていた。内臓に痛点はない。でも人間の表面は、鋭敏であった。
響紀に手を添えてみると、まだ、ほとんど残っている。たったこれだけで、こんなにも圧迫されているのか。あと、これだけ入れなくてはいけないのか。
「響紀、そこのローション取って……」
少しは自分でどうにかしてみよう。響紀が笑いを堪えるが、その堪えても漏れてくる腹筋の揺れがそこで感じられるのが、俺には微妙な気分だ。
「響紀、ムリだって……」
どこまでが鋭敏な表面なのか、響紀がほんの僅かに動くたびに、恐怖が全身に響く。
「こわくないよ、大丈夫」
でも、これは、どうしようもない。手が震えて壁にすがる。壊さないように動くな、そんな命令が本能からやってくる。
「大和、すごく可愛い。小さくて、ピンク色で、もぐもぐ動いて……」
見ないで欲しい。余計に緊張して、固まってしまった。
「ほら、緊張すると、どんどん締めるよ。大和、俺に任せて、俺を信じて」
首に響紀がキスをする。
「……うん……」
俺は響紀を信じている。でも、そこで、大きくならないで欲しい。じっと慣らそうと我慢していたのに、痛みが走る。でも、痛みの中に疼きを感じる。
もっと、もっと響紀が欲しい。
俺に、しっかり響紀を刻んで欲しい。
「じゃ、いきますよ」
俺が、小さく頷くと響紀が動き出していた。
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