第2章

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母親を失った淋しさから、父親は愛人を作り、家にはあまり帰ってこなくなった。 私は高校を卒業してすぐ、親の店の常連だった親方の計らいで、建築会社の事務のバイトをしていた。 「おい!景子これ領収書。たのむわ。」 『はい。おつかれさまです。』 「景子。今夜の飲み会お前も来るだろ?』 『あー。どうしようか迷ってます。』 「たまには来いよ!」 『うーーん。そうですね。行きます』 そう誘ってくれたのは 彼は2つ歳上の高木哲也。 金髪がとてもよく似合うイケメンだった。 よく話しかけてくれて、気にかけてくれる。 今までも飲み会は何度か開かれていたが、妹を1人にしてしまうと思うとどうも気が引けて、断っていた。 今日はたまたま妹は二泊三日の修学旅行にいっているため留守だ。 こういう機会がないと飲みにいくなんてできないし、今日は参加してみることにした。
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