第九章 紫斑2

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「では、鉄鎖の技からいきましょうか」  暗殺技で五羅に向かうフリをして、あちこちに銃器を仕込んでゆく。 肉弾戦では、五羅に勝てる見込みはない。  一斉に銃撃してみると、五羅が消えた。 「俺の勝ち」  消えた五羅が、俺の後ろでナイフを持って立っていた。 「いいえ、それは人形」  糸人形、爆弾付であった。 「あ、なかなかやるね」  爆発の前に、五羅が人形を消していた。 五羅の握力は、鉄でも握り潰す。 間合いを詰めてくるが、掴まれたら最後であった。 それに、恐ろしく戦闘センスがいい。 俺の先の先まで、読まれてしまう。
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