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「行くぞ!」
五羅が立ち上がると、
チームが一斉に立ち上がる。
いつ見ても、鬼同衆はかっこいい。
五羅に負けはない。そんな気分になってくる。
「じゃ、大和、愛しているから浮気するなよ」
最後の一言は多い。
五羅の半被の背に刺繍されている、
赤い竜が、朝日に光り生きているように見える。
「行ってらっしゃい!」
賑やかに、挨拶の声が響いてゆく。
五羅が去ると、そっと、時季が寄ってきた。
「キスもしていないわけか?」
「そうだよ」
時季が、雪緒を見つめる。
「雪緒が熊のままを維持ということは、
雪緒とはしているということだよね」
「そっちは、五羅も許すのだよね」
抱く方は、五羅も許すのだ。
しかし、俺も思うが、雪緒とは何なのだろう。
ここを突き詰めると、俺は五羅と寝てもいいような気もする。
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