第十章 光彩陸離

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 ソニアに乗り込むと、当然のように姶良もいた。 「少人数で、行動できなくなってきたな」 「まあ、鬼同丸の頭領代行ですからね。大和様も。 五羅様は鬼城を継ぎそうですし、 そうしたら、本当に二人とも頭領ですよ」  ソニアを発信させると、ビナマナカハナに向かう。 「一羅には、まだ現役で頑張ってもらうよ」  引退されたくない。 「孝太郎も件もありますからね」  そうなのだ。 孝太郎の件もあるので、 今回、ビナマナカハナの海水を少し多めに取り込んでおこうとしていた。  伊礼樺の妻子のためにも、 火の屋の海には周期的な補充が必要であった。 しかし、孝太郎が出現しては、 安易にビナマナカハナに近寄ることはできなくなりそうだ。
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